5月23日公判の呼びかけ

検察の証人申請によって裁判は長引くかと思われましたが、却下されたので、5月23日の公判は、検察・弁護士・山田さんの最終弁論、結審になりました。あとは判決のみです。

これが最後の山場です。みなさん傍聴行動へ参加してください!

第2回・3回公判の報告

新聞社弾圧 第2回公判報告

判決左右する新証拠申請 第3者の使用を容認する銀行員の証言

3月22日、私=山田洋一の「詐欺事件」に関する第2回公判が、神戸地方裁判所で行われた。この日、被告人弁護団からの新たな証拠が申請されたが、事務的やりとりで、約20分で閉廷となった。
申請された新証拠は、判決を左右する可能性をもつ重大証拠といえる。その内容は、2013年1月17日、私が新生銀行のコールセンターに電話をした録音記録とその反訳である。この電話で私は、コールセンター担当者に対し、「親戚が海外に行っているので、日本で私が入金して、親戚が海外で引き出す」という銀行口座の使い方をしているという旨を述べている。
検察は、私から同銀行コールセンターへの架電記録5件を証拠として確保しており、初公判では、キャッシュカード再発行を求めた①のみを証拠として提出していたのだが、録音記録が5件あることを弁護団が突き止め、その内容を検証したところ、今回の録音記録が発見され、証拠申請した次第である。
起訴状で検察は、「第3者が使うことを秘して、銀行口座を開設しキャッシュカードをだまし取った」と主張している。本人以外の第3者がキャッシュカードを使用することは、約款で禁止されており、新生銀行はこれを根拠に「キャッシュカードをだまし取られた」として兵庫県警に対し被害届を出した。
ところが、私は、すくなくとも13年1月時点のこの電話で、キャッシュカードを親戚である第3者が使うことを伝えており、「騙す意志はなかった」ことをはっきりと証明する重大証拠となっている。

ほころびが露呈した検察

3月30日、主任弁護人の高木氏から、「検察が新証拠提出を伝えてきた」との電話があった。先述の新証拠に反論するための証拠を提出するという。内容は、「私の電話を受けた担当者が、新人で事情がよくわかっていなかった」ために、口座の継続的使用を認めてしまった、というもの。検察としては、今回の新証拠が判決に悪影響を与えると考え、証拠価値を低めるために担当者の証言を引き出し、反論しようとしているようだ。
次回(4月25日)公判は、被告人(私)質問だが、その後検察は、新証拠を申請するという。弁護団としては、同反論証拠については「不同意」とする方針なので、当該の銀行担当者を裁判所に招いて、証人調べとなる。このため裁判日程もずれ込み、結審は6月となりそうだ。
そもそも、私に対する逮捕・起訴は、無理のうえに無理を重ねた公訴権乱用の疑いが強い。実質的には被害者不在・被害金額ゼロの「詐欺事件」であるがゆえに、兵庫県警が銀行に働きかけて被害届を出させて事件を創り出し、新聞社へのこれ見よがしのガサイレも敢行した。
こうした無理の積み重ねが、今回の検察の立証に綻びを招き寄せたと言えるだろう。2月に保釈を勝ち取り、身柄が解放されてみると、新聞社は、弾圧を見事に跳ね返して読者を拡大し、協力者を飛躍的に増やした。今も、今回の弾圧への抗議の声、人民新聞支援の声は、拡大し続けている。我々は、突然の弾圧に当初は守勢にまわり、混乱もあった。しかし、今や完全に攻勢に転じた。勝利の2文字が目前に迫りつつある。

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第3回公判報告 慌てる検察 勝訴へ前進

4月25日、人民新聞編集長・山田洋一さんに対する「詐欺事件」なるものの第3回公判が開かれた。「本人質問」という重要な内容であり、法廷は70名の参加者で埋まった。

公判は、前回公判で弁護団から証拠申請された、「親戚が海外で使用するためのカード」であると伝えた上でのカード発行であることが明確になる新生銀行オペレーターとの音声記録採用に対して慌てた、検察官の新たな証拠申請から始められた。
申請された証拠は、「対応した職員が新人で間違った対応をした」旨の新生銀行オペレーター本人と、その上司の供述調書2通という姑息なもの。このため、弁護団は当然「不同意」とし、上司の分は採用されなかった。

弾圧に抗議 検察には黙秘

次に「本人質問」に移り、弁護団からの質問が始められた。質問内容の詳細は割愛するが、「今回の逮捕についてどう思われるか」との質問に対して、山田さんは以下を答えた。
「逮捕されるような不法なことをしたとは、全く思ってない。親のカードを子どもが使うことや、自分のカードを信頼すべき友人に使わせること、のどこが詐欺罪なのか。詐欺罪という口実を使って、人民の側に立ち、権力を監視し続けるメディアとしての人民新聞への弾圧と、人道支援として行っている岡本さんへの生活費送金を断ち切り、さらにテロなるもののキャンペーンの材料として利用することなどを目的とした不当逮捕であり、強い憤りを感じる」旨を訴えた。
一方、検察官からの質問に対しては、「今回の不当逮捕・起訴に抗議し、一切の質問に対しては黙秘する。答える意思はない」と拒否(傍聴席からは「異議なし」の声と拍手)。
その後、裁判長からの数点の質問があり、尋問は終了した。次回5月23日公判は、当初予定の論告求刑ではなく、証人調べに変更される見込みだ。

詳細は救援会:http://support-yamada.skr.jp/

★次回公判は山場です。ぜひ参加を!
5月23日(水)13時半~神戸地裁101大法廷