人民新聞弾圧の意味を考える(山田編集長は無罪だ! 判決前大集会レジュメ2)

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阪南大学准教授&2012年関西大弾圧当該 下地真樹

1.なぜ公安警察はああなのか? 公安警察の特殊性

・国家体制に対する脅威に対応。 → 国家体制+権力者集団への忠誠 に容易に転化。
・警察は本来「犯罪事案」へ対応。 → 予防的措置。監視と情報収集。活動妨害。

・ 犯罪事案があり、その真相究明と処罰のために、強行的権力(逮捕等)を行使。

・ 公安の場合、予防的目的のために、強行的権力を行使する「口実として」事件化。

・ 微罪逮捕。拡大解釈。事案の創作。etc….

ある事案の「犯罪性=個人の自由や尊厳に対する脅威か否か」は度外視。

・ 常に存在する法の間隙がこのような意図で埋められることはきわめて危険。

2.対象を拡大し、手法を開発し、社会に浸潤していく公安権力。
・ 対象の拡大。市民運動、労働組合運動なども対象としていく。
・ 手法の開発。「事件化」の手法の開発。

・公務執行妨害⇒ 威力業務妨害、建造物侵入、不退去。最近では、旅行業法違反。

・「黙示の共謀」 …… 共課したかどうかは、いとも簡単に認定される。

・ 共謀罪 …… 共謀したこと自体が犯罪化された、ということ。

・犯罪事案の捏造よりも、共謀したことの捏造は、容易かつ反証困難。

新法制定による範囲拡大と同時に、運用変更や前例作成による範囲拡大にも注視。

・ 社会的分断。活動の犯罪化、あるいは「犯罪者」との印象の流布。

3.「報道機関に対する弾圧である」ということ
・民主国家と暴力

・「法」≒「違反に対する強行処分の可能性」(=公的暴力)。

・ 私的暴力を減らすために導入される公的暴力。実は、どちらも同じ暴力。

・法治国家の根拠とは、私的暴力+公的暴力の最小化(+暴力廃絶の理念)。

・ 公的暴力の監視と抑制こそ重要。(これがないなら私的暴力の蔓延と同じ)

・市民運動、労働組合、そして、報道機関。

・ 既に、民主社会に不可欠な社会批判機能を持つた組織が対象。

・公的暴力の監視と抑制を、公的暴力自身が解こうとしている。

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6月30下地さんレジュメ